簿記の仕組みを知っておくことは力になります。

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昔は経理の仕事だと
簿記を多少なりとも覚えた
ような気がします。

何10年も前に、何故か父が簿記の本を
買ってくれた事を覚えています。
私にとってそれが簿記への入口でした。

手書きから会計ソフト、クラウド会計へ

経理において、手書きの時代はとっくに去り会計ソフト、
クラウド会計へと変わってきました。

・手書きの時代

昔は元帳も手書きの時代がありました。
分厚い手書きの元帳を見ては凄い職人技だな
と関心させられました。よく数字が合うなぁと、、、

1から全てを作るため、損益計算書と貸借対照表
についても完璧のようですが、試算表を合わせる
事が第1の目的だったような気がします。
作品を作るような、、、

・会計ソフト

ソフトにもよりますが、基本的には仕訳の
を意識した入力方法になっています。ただし
入力者がそれに気づいているかは別の問題です。

借方・貸方の入力方法になっていても、そこから
損益計算書や貸借対照表を連想する方はほとんど
いないのではないでしょうか。

・freeeやMFクラウドなどのクラウド会計

簿記(仕訳)の知識がなくても(自動)入力できるのが
クラウド会計です。設定次第でネットバンクや
カードの明細が自動で入力されるのでとても便利です。
しかし、おかしな入力になっていても気がつかない
可能性があるので、やはりチェックは必要です。

会計ソフトと同様に損益計算書と貸借対照表が自動で
出来上がるので、その過程は分かりません。分からなくても
作ってくれるのがソフトですから当たり前ですね。

損益計算書より貸借対照表

会社はどうして倒産するのでしょう?

会社は損益計算書ではなく貸借対照表で倒産します。
極端な話、どれだけ赤字(損益計算書)でも
有り金(貸借対照表)が続けば会社は存続します。
※決して良い話ではありませんが、、、

よく聞く話では
借入金の返済原資は「利益+減価償却費」
と言われますが、「借入金の返済」は
実際の仕訳ではどうなるでしょうか?

「借入金◯◯円/現金預金◯◯円」

となり「現預金」が返済原資となります。

「利益」や「減価償却費」ではありません。
「お金」がないと返済は出来ないのです。

現金商売で「売上も仕入も何もかも掛け無しの現金
取引で、ローンも借金もありませんよ」なら
損益計算書だけ見ていても大丈夫でしょう。

しかし多くの会社は掛売上、掛仕入、在庫(不良在庫?)、
手形もあれば借入金もあります。損益計算書だけ見ていては
出て来ない科目(残高)がイッパイです。

損益計算書は、簡単には「売上−経費=利益」と、
分かりやすいので、こちらばかり見られがちですが、
貸借対照表も同じように大切ですし重要です。

損益計算書は社員が作るもの、
貸借対照表は社長が作るものとも言われます。

※もう一度、、、
会社は損益計算書ではなく貸借対照表で倒産します

会計ソフト等を使えば簡単に決算書が
出来上がります。裏では簿記の原則が
働いていますが全く見えないし分かりません。

しかし取引は全て仕訳で考えられており、
それによって貸借対照表や損益計算書が
作られます。

1つの取引を仕訳で考える事はそれ程
難しいことではありません。
※少しは覚えることもありますが、、、

でも、それを知っていると知らないでは
貸借対照表や損益計算書を見る(読む)上で
大きな差となります。

貸借対照表は何だか分かりにくいと
言ってる場合ではありませんね。

苦い思い出

税理士になった頃の話です。
税務署からの依頼で、個人の新規開業の方に
毎月記帳指導して、一年で申告できるように
お手伝いする「継続記帳指導」というものがありました。

ある事業主の奥様に簡単な簿記の説明を
していたところ、何だか嫌な雰囲気に、、、
「簿記は難しくて私にはとても、、、」
と泣かれてしまいました

私としては難しいことは抜きにして簡単な事だけを
説明していたつもりですが、一般の方には覚えたくもない
外国語を無理やり教えられるような感覚だったのでしょう。
私の伝え方に問題があったと猛反省した事があります。

会社の社長や個人事業主、経理をされる奥様等では
知識も意識も温度差があります。
今ならもう少し上手く伝える(伝えない)自信があります。

【編集後記】

5月も後半に入ります。
申告の終わった会社もありますが、
まだまだ続きます。ミスのないように
慌てず急ぎます。

【昨日の1日1新】

コンビニでの公共料金の支払い(今更)
コンビニにはあまり行きませんので、、、汗

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